いろんなシーンで、いろんな型を
見る機会も多いです。
「作ってみたい!」
そんなこと思うあなたは、マニアですw
今回は、シリコンモールドを1から作る!
徹底解説です。 動画はこちら↓
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/c3ef45734666a874334a1b139a327e09-1024x576.png)
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こんなポーズの〇〇が欲しい!
シリコンのモールドを作るだけなら
簡単なことです。
問題は、その原型をどうするか?ですよね。
原型をどこかで、見つけられたらラッキーです。
買ってきましょう♡
その人は、↓「シリコンを流す!用意」まで
飛ばしてもらって大丈夫!
でも、なかなかデザインを考える上で
都合のいいモチーフなんて見つからないものです。
「よし!作ろうっ!!」
今回は、「ヴァイオリンを弾く人」を
イメージして、作っていくことにします。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2024/05/sucre-skill.jpeg)
材料買い出し。
発泡スチロール
英語で「スタイロフォーム」と言うそうです。
今回初めて知りました。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/DF377DC3-C5AE-4677-879F-C4D285E989B5-1024x512.jpeg)
大型ホームセンターの建築材の所にあります。
両方とも断熱材。どちらを買っても同じです。
1820x910x厚みは50(mm)
デカいです。
ちょっとの勇気と、持って帰る車が要ります。
電車の人は。でっかいバックを持って行って
駐車場で切り刻んでから、持ち帰りましょう。
小さいのは⬇️こちら【450x450x100mm】
次に粘土です。
石膏粘土なら何でもいいのですが、
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/Snapshot-08-02-2023-1801-1024x576.png)
後は、ラッカースプレーです。
正直、何でもいいので、近くのホームセンターで
安いのを買ってきてください。
道具類
道具もあるもので、出来るならそれでいいです。
ですが一応、
私が使っているのも、紹介しておきます。
まずは、ヤスリ!
これは大事です!
こんなのを使っています。
金属で「ゴリゴリ」のやつがいいです。
サンドペーパーでも、いいのですが・・・
いつもはこれを使っています。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/IMG_8310-1024x776.jpeg)
荒目のもを多用して、作り込んで
最後に細かいもので仕上げる。
そんな感じなので、赤いのを多用します。
カッターナイフは100均で十分です。
カッターナイフの芯は
鋭い30度の替え刃を使っています。
ちょっとした細工用のヘラは数本、持っています
あれば作業は捗ります。
原型を作る。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/4BBF9C80-C0AB-4750-A729-04F110120DFC-1024x512.jpeg)
まずは、断熱材を適当な大きさにして
作りたい図柄を、ざっくり書き込みます。
その後、カッターナイフで荒く削り
鉄ヤスリを使って形を整えます。
ここでの、注意点は 少し小さめに作ること。
粘土を巻くので当たり前ですが、過剰に小さくする
必要はありません。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/D085B803-290E-43B1-94CE-C880B293FC52-1024x512.jpeg)
粘土を麺棒で伸ばして、しっかり水をつけて
全体を覆います。断熱材にちゃんと着いていれば
とりあえず問題なし。
時間をかけることもないのでさらっと巻いて
しっかり乾燥させます。
動かない程度まで乾いたら、それでいいですが
できるなら丸一日
風を当ててしっかり乾かした方がいいです。
この後どんどん粘土を盛るばかりなので
芯部分は、乾いていた方が、正直無難です。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/90A0B3BE-B1C6-4AB9-B5C3-53BF0E7F86D8-1024x512.jpeg)
ここからどんどん粘土を盛ります。
2枚目で目の部分に穴が見えます。
これは、バーナーで炙ったからです。
「粘土を盛る」と「ヤスリで削る」を繰り返し
作り込みますが、時折、芯材が見えてくることが
あります。そんな時は、躊躇せずに焼きます。
要は、スチロールなので熱には弱く、火を当てると
簡単に溶けます。
この先も芯材が見えることは、何度もありましたが
火を当てて、溶かし粘土を詰めて平す。
その繰り返しです。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/EB3AE9BF-07BB-4AF9-A47B-D0B2A0A845DD-1024x512.jpeg)
粘土を盛って、乾かした後は表面がボコボコと
凹凸がひどいので、その時は、鉄ヤスリで均します。
その後、スポンジヤスリで丸みを持たせます。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/0587DA91-30EE-448B-91C9-BC735A34A026-1024x512.jpeg)
顔の向きを、変えたい! ちょっと首が短い!
と思ったら、切り落とします。
腕・足・腰 など、どこの部位であっても
体の「向き」は作品の表情を表現する大切な要素です。
なので、ここは妥協はせずに
何度でもやり直して大丈夫。
納得のいくポージングを追求しましょう!
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/FC99966A-C50F-4DF1-9938-00E88A90F7A4-1024x512.jpeg)
ちょっとしたことで、随分と顔は変わるものです。
1から2は、輪郭の肉付きが随分と違います。
目の大きさは、変えていないので
頬の辺りは随分変わっています。
3から4は、髪の毛の量・眉毛。
随分と印象が違います。 納得のいくところまで
しっかりと作り込んであげましょう。
最後の仕上げに、1番細かいスポンジヤスリで
艶々にした後、しっかり絞ったダスターで
磨いていくと次のコーティングがし易い
ピカピカ状態になります。
原型をコーティング。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/IMG_2023-2-20-134923-1024x576.png)
まずは出来上がった原型をラッカーで
コーティングします。
画材など上質なものも、あるようですが
私は、ラッカーで十分だと思っています。
透明クリアーを使用します。
何度かに分けて、塗ってもいいです。
ラッカーによって違いがあるのかもしれませんが
一回でたっぷり塗っても、特に問題はありません。
しっかり艶々するまで、塗りましょう。
そのあとは、しっかり乾かしてください。
水性のラッカーを使用した場合
乾かないうちに、作業を進めると
シリコンが固まりません。
シリコンは水分を嫌うので、ここはしっかりと乾かしてください。
シリコンを流す!用意
半面ずつ、シリコンを流すので、まずは油粘土で
原型を固定し、土手を作ります。
この時、気にすべきは「逆テーパー」と言う、引っ掛かりです。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/IMG_8433.jpeg)
上図は、とてもわかり易い例です。
抜けるor抜けない はっきりわかります。
これにならないように気を付ける。
と言うことです。
今回の原型であれば、アゴと体の一番下側です。
半面なので、使用時に「継ぎ目に線」ができます。
どこに継ぎ目のラインがくるのか
よく考えて向きを決めます。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/4697F7E7-59A7-43ED-9952-7D3083B15463-1024x512.jpeg)
油粘土で半身を覆います。
しっかり油粘土で埋めますが、シリコンを流した後
外さなければいけません。
シリコンが漏れる隙間の無いよう
外す時に、少しでも楽に外せるよう
考えて埋めます。
土手に壁を設置します。プラダンを使います。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/E8BA2AE2-33D5-4BBB-A1F7-54B576210DCE-1024x788.jpeg)
プラダンを使うのは、「角」を作り易いからです。
片面をカットすると、カクっと曲がります。
粘土の各辺の長さを測ってその通りにプラダンの
片側だけを、カットすると隙間のない角の綺麗な
壁の出来上がりです。
セロテープでキチっと止めて、上から見下ろすと
少し隙間が見えますが、特に問題はありません。
大きすぎる隙間がなければOKです。
埋めれる隙間は、指で埋めて
周りに小さな穴を開けます。浅くでいいです。
シリコン型同士の引っ掛かりを作るものです。
真っ直ぐな、断面になるわけでは無いので
なくても大丈夫ですが、ズレ防止はあって困るものではありません。
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シリコンを流します。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/B97BA8BA-12E0-4988-AA1B-5B3BA65DFECF-1024x512.jpeg)
シリコンを測ってしっかり混ぜます。
この作業は、先程の「粘土で土手・壁」作業の前に
済ませておきましょう。
シリコンを半固まり状態にするためです。
先ほども触れた通り、
原型・壁の接線には若干の隙間はできます。
そのまま、シリコンを流すと
そこから流れ出てしまうこともあります。
それを、防ぐための最も効果的な手段がこれです。
粘度のついたシリコンは、流れすぎず隙間を埋めて
時間の経過で、さらに固まって型の一部になるだけ
なので無駄もなし。この方法でシリコンが流れて
もったいない! となった事はありません。
今回、使用したシリコンの総量は「350g」でした。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/D350022E-F697-4E8A-BE5A-CA0288EE90B2-1024x512.jpeg)
今度は、計量して混ぜたら、すぐに原型・粘土面に
満遍なくシリコンを掛けます。
トップスに入れて先を細く切って
系を垂らすように掛けるのが、好ましいです。
・表面に気泡が残りにくい
・全体に均一にシリコンを分配できる。
・無駄な量を使わなくて済む
などの、理由です。
一回ごとに、測って使ったシリコンは・・・
「15+15g」〜「25+25g」程度です
うまく時間を考えて、先にシリコンを混ぜて
置いておくといいでしょう。
混ぜて固まりかけのシリコンを2〜3回に
分けて絞って、シリコン膜を分厚く育てます。
固まり掛けのシリコンで作業をしないと
1回の薄いシリコンでは、
型から外す程度の力で破れます。
2回程度では、
引っ張ることもできません。
3回流せば、ある程度使えますが、
恐る恐る・・・の作業になるでしょう。
こんなことせずに、シリコンを
流し切ってしまえば、手間は無いですが
・費用がかかる
・飴が型はずれしずらい
など、弊害もあります。
シリコンがしっかり育って厚みを持ったら
最後にもう一度、混ぜてすぐの柔らかいシリコンを
全体に隙間なく、掛けると表面がツルンっとなって
石膏との境が滑らかになって、なお良いです。
*****
シリコンの硬化時間は8時間ほどです。
これは、気温によって随分と差が出ます。
真冬の寒さだと丸一日かかっても固まりません。
暑い夏の日は、作業を早くしないと
意外と早く固まって「間に合わなかった!」
なんてことも。
**豆知識**
シリコン樹脂は様々な種類があるので、
一概には言えませんが
今回使用している【このシリコン】は、
ランプなどで温め「熱く」してあげると
あっという間に、硬化します。
**《もう一点》**
今回は、周りの土手にプラダンを使いました。
大きさ的にも丁度いいのでこれはOK。
ただこの「土手」に使う素材。
塩ビのシートはやめましょう!固まりません。
どういう訳かは、解りませんが・・・
このシリコン流す時の土手はそれ以外で!
石膏を流します。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/A16702FD-12B5-4EEB-960B-653AB9C69B52-1024x512.jpeg)
先にも触れましたが、シリコンは水分を嫌います。
待ちきれず、固まりきっていないものに石膏を流すと
ブニブニとして、シリコンが固まり切らないので
しっかりと固まったことを、確認して石膏作業へ。
石膏はホームセンターで安価なものを購入します。
どれを選んでも、そう変わりはないでしょう。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/IMG_8417-1024x1024.jpeg)
水の量によって、固まり方は、変わりますが
ここは、全くこだわりはありません。
目安は「水を入れたボールに石膏を回し入れ
石膏で水が見えなくなるまで」 です。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/69A8DD31-E95B-4924-883A-700C084F69AB-1024x512.jpeg)
職場の生産用の道具でこれをするのはやめましょう。
石膏は30分もあれば、固まります。
今回、使用した石膏の総量は2キロでした。
石膏は割れ易いものです。
薄く軽く作ろうとすれば尚更です。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2023/02/0F2B9F94-402E-4D04-B613-37E1F5C15AAE-1024x512.jpeg)
今回は、使っていませんが、
そんな時に、サイザルと言う素材を使います。
石膏の中に入れて、固めることで割れない石膏に
なります。 軽くて強度も、兼ね備えた石膏型も
作ることができます。
最後に
ひっくり返して、粘土を取り除き
もう一度、同じようにシリコンの厚みを育てます。
石膏を流して作業終了です。
こうやって、見ていると大変そうに感じますが
やってみると、意外に簡単だったりします。
先日も、若手の選手に、動画を見せながら、
してもらいましたが意外に上手に作っていました。
初めてなのに・・・です。
時間も手間も、かかる作業ですが
自分だけのオリジナル作品のために。
是非ともチャレンジしてみてください。
![](https://sucreskill.com/wp-content/uploads/2024/05/fe7fb211fa503a251ef25c3323a9b4bf.jpeg)
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